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あがり症が治った!~あがったときのリカバリ方法~

リカバリ

2024.03.25

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一般社団法人あがり症克服協会 認定講師 宮松 大輔
心理カウンセラー
NHKカルチャー話し方講師
 
 
 
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目次
1.私のあがり症、治りました。
2.あがってきたときのリカバリ方法
3.あがり症を責めているのは誰?
4.自分はあがり症。だからあがっても当たり前。
 

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1.私のあがり症、治りました。

私のあがり症は治りましたが、

緊張しないわけではありません。

慣れない場所に行くときや、初めての人に会うとき、

こちらが評価されるようなシチュエーションや、

経験したことないようなステージに挑戦するときなど、

こんなときは緊張感がやってきます。

・・・当たり前ですね。

ほとんどの人がそうかと思います。

緊張感は身を守るためにもいいパフォーマンスを発揮するためにも必要です。

 

それでも私が「あがりが治った」と言えるのは、

緊張感がやってきてもコントロールで抑えることができるからです。

話を続けられない程、声が震えたり、手足が震えたり、頭の中が真っ白になったり、

そうなる前にリカバリを実践して、目的達成まで持って行くことができるようになったからです。

 

「あがり症が治った!」=「緊張しなくなった!」

ではありません。

「あがり症が治った!」=「緊張しなくなった!」

になることだと思っている人へ。

必ずしもそうではないことを伝えるとともに、

あがってきたときのリカバリ方法をお伝えしたいと思います。

 

2.あがってきたときのリカバリ方法

あがってきたときの私のあがり症状は以下のような遷移です。

※症状は人によって違いがありますので、

ご自身の症状に置き換えてくださいね(発汗、赤面、など)

 

【Before】

1.息がつまってくる

2.声が震えたり出にくくなってくる

3.(緊張を自覚する)

4.(緊張を悟られるんじゃないかと気になり始める)

5.(緊張をばれないように気合でどうにかしようとする)

6.体が硬くなる

7.手足が震えてくる

8.頭がパニクってくる

9.もう元に戻れない

10.失敗体験完成

 

かつてはこの繰り返しでした。

負のスパイラルですね。

なんどとなく【Before】で失敗してきた私でした。

 

「失敗体験」に慣れてくると、

1が来た時点で10のことを想像しちゃうんですよね。

経験を積めば積むほど、1~10まで想像するスピードが速くなっていきました。

それはもうまさにパブロフの犬状態といえるでしょう。

(人前に出ることになる⇒失敗しか想像できない)

 

こうならないために!

今は、あがってきたら、こうやってリカバリしています。

 

【After】

1.息がつまってくる

2.声が震えたり出にくくなってくる

3.(緊張を自覚する)

4.(緊張しても当たり前と思う)

5.(リカバリに気持ちを切り替える)

6.視線をあげる

7.硬くなった筋肉の力を抜く

8.腹式呼吸をする

9.話す目的に集中する

10.腹式発声でスピーチ続行

 

ひとつずつお伝えしていきます。
 
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【リカバリその1.緊張しても当たり前と思う】

【After】の「4.(緊張しても当たり前と思う)」。

【Before】では(緊張を悟られるんじゃないかと気になり始める)でした。

その意識は「見られている意識」です。

緊張するかどうかの境目は、「人に見られているか・自分が人を見ているか」です。

視点が他人になり、しかも自分を否定するような角度で見ている場合、緊張は止まりません。

これを解くのが、緊張を受け入れることです。

緊張するのは特別なことではない、9割以上の人が人前では緊張する、

それを改めて思い出して、緊張する自分をまずは認めることです。

 

【リカバリその2.リカバリに気持ちを切り替える】

【After】の「5.(リカバリに気持ちを切り替える)」。

【Before】では(緊張をばれないように気合でどうにかしようとする)でした。

「緊張はメンタル的なもの」、「緊張するのは自分の気持ちが弱いから」、かつてはそう思っていて何をしていいのかも分からない状態でしたが、気負ってもどうにかコントロールできるものではありません。本能ですからね。

でも、リカバリに気持ちを切り替えることは自分の意思でできます。

体からのアプローチ、心からのアプローチでリカバリすることに注力していきます。

 

【リカバリその3.視線をあげる】

【After】の「6.視線をあげる」。

先にも述べたように、

緊張の境目は、「人に見られているか・自分が人を見ているか」です。

視線をさげたまま、視線をそらしたままでは、

自分が人を見ている意識など持ちようがありません。

ウソでもいいからまずは体を動かすこと、

緊張初期状態であれば視線を動かすことはできます。

視線をあげて、胸も広げて上を向きましょう。

怖いままでもいいです。不安は不安として横に置いておきましょう。

心よりまず体を動かしてみます。

 

【リカバリその4.硬くなった筋肉の力を抜く】

【After】の「7.硬くなった筋肉の力を抜く」。

震えないようにと手足や全身に力がギュッと入っているはずです。

バレないようにと震えを隠そうとすると余計震えてきてしまいます。

力を抜くと言ってもなかなか抜けきれるものではないので、

逆に一旦力をいれます。ギューッと力を入れてパッとはなす。

(これを筋肉弛緩法といいます)

力を入れてから、力を抜く。

これを何度か繰り返すうちに、筋肉はリラックスしてきます。

 

【リカバリその5.腹式呼吸をする】

【After】の「8.腹式呼吸をする」。

息がつまってくるということは

呼吸が浅くなっているということです。

首や喉、肩など上半身に力が入っていて

胸より上の力で呼吸をしている状態です。

丹田めがけて息を吸い込み、横隔膜をさげていきます。

深く、深く、めいっぱい息を吸って

ゆったり呼吸をするように、話すスピードも1.5倍ほどゆっくりにしていきます。

 

【リカバリその6.話す目的に集中する】

【After】の「9.話す目的に集中する」。

ここまで出来ればお腹から声がでる準備は整いました。

体のリカバリ完了です。

あとは、自信を持って声を出して、本来の目的に集中して

スピーチや発表を続けていきます。

 

3.あがり症を責めているのは誰?

こうして私はあがり症状を治していきますが、

「途中でリカバリしていることがバレるのが恥ずかしい。」

「話していてそんなことしている時間がない。」

と思ったあなた。

 

やっぱり、

「あがり症が治った!」=「緊張しなくなった!」

ことだと思っていませんか?

 

もちろん場数を踏んで同じようなシチュエーションや慣れ切った教室・職場であれば

緊張しないで話すこともできるようになります。

それも立派なあがり症克服ですが、それだけでは実践的ではありません。

 

あがってきたときにいかにリカバリできるか、

その方法を身につけることもあがり症克服であり、

どちらかというとこちらの方が実践的です。

 

「途中でリカバリしていることがバレるのが恥ずかしい。」

⇒緊張からのリカバリを責めたり、誰がしますか?

それにそもそも自分が思っているほど他人からは緊張しているように見えないのがほとんどです。

 

「話していてそんなことしている時間がない。」

⇒時間がないと思うのは、あがっていて焦っている証拠です。

むしろ一旦、時間を落ち着けたほうがよいです。

 

スピーチの一番の目的はなんでしたっけ?

 

あがらずに話すこと?

違いますよね。

「お祝いの気持ちを伝える」

「感謝の気持ちを伝える」

「みんなが困らないように必要事項を伝える」

 

他にもたくさんあるでしょう。

 

・途中でリカバリしていることがバレるのが恥ずかしい。

・話していてそんなことしている時間がない。

こういう考えが浮かんできて躊躇するとしたら、

少々耳が痛いかも知れませんが、まだまだ自分本位(ジコチュー)の考え方がある証拠です。

 

今一度、スピーチの目的を見直してみてください。

 

4.自分はあがり症。だからあがっても当たり前。

あがり症を克服した、治った、というのは、

緊張をなくすことではなくて、緊張をコントロールできるようになったこと、

リカバリできるようになったことにありますが、

そのスタートは、緊張しても当たり前という心構えです。

 

緊張するってとても人間らしいですよね。

 

今でも私は緊張しそうな場面に出そうなときは

あえて「自分はあがり症」と言い聞かせることがあります。

 

緊張しない自分になった、ではなくて、緊張するのが当たり前の自分、

と言い聞かせるためです。

 

「緊張しない自分」と思うと、めちゃくちゃハードルが上がりますが、

「自分はあがり症」と思うと、めちゃくちゃハードルが下がります。

 

緊張してきても「そりゃそうだよ。自分はあがり症だもん。」と思えます。

これだけですごく楽です。

そのうえで、今回ご紹介したリカバリ方法を実践しています。

「やばい緊張してきた。やっぱりあがり症治ってないや・・・」とは天と地の差です。

(もうその思考グセには戻りたくありません)

 

あがり症を嫌う人は、あがり症にも嫌われます。

 

あがり症と仲良くすることもまた、あがり症克服であり、あがり症を治すことなのです。

 

みなさんもぜひやってみてください!

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宮松大輔
この記事を書いた人
宮松 大輔(daisuke)
一般社団法人あがり症克服協会 認定講師

講座内容