あがり症の治療法と薬について

2015.12.08

大勢の人の前でのスピーチやプレゼン、結婚式での挨拶、失敗は許されない試験や面接では、誰でも緊張するものです。

では、「長年あがり症を引きずり、日常生活にまで支障をきたすほどのあがり症」になりやすい人とは、どのような人でしょうか?

1)あがり症になりやすい人 

・完璧主義で真面目

理想が高く、少しの失敗も許されないと感じてしまうタイプ。

少しのミスにも過剰に反応し、重大な失敗と受け止め、すべてが台無しだと考えてしまう人です。

 

・ええかっこしいでプライドが高い

人前に出ると、「あがっている姿を見られたくない」「恥をかきたくない」「自分をよく見せたい」と思う人。

特に、よく知っている人、親しい人の前でこの傾向が強く出ます。

 

・ネガティブで内向的

「どうせ上手く行かない」「自分のあがり症は生まれつきで治らない」と思い込んでしまい、すべてを性格のせいにして、努力を怠ってしまう人です。

 

・逃げグセがある

たった一度の失敗でも、トラウマとなり、同じ場面から逃げようとしてしまいます。

あがりのきっかけは些細なことでも、逃げれば逃げるほど苦手意識や恐怖心は増幅してしまいます

 

2)あがり症になりにくい人

「緊張するのは当たり前」「失敗は成功のもと。次に生かせばいい」という、プラス思考で前向きな人は、あがり症になりにくいです。

また、人前で必要以上に恰好をつけない人、ありのままの自分でOKだと思える人も、過度にプレッシャーを感じることはありません。

緊張すること自体は悪いことではないのですが、こういった人前に対する「思考グセ」によって、あがり症を長引かせてしまうかどうかが決まります。

 

3)あがり症の治療方法の選択について

あがり症、緊張で悩まれている方は、どのように治療していいかわからないという方が多いです。

心療内科に行ってもろくに話も聞いてくれなかった、高額の催眠療法をやってみたが、まったく効果がなかったという話もよく聞きます。

あがり症の治療にはどのようなものがあるのでしょうか?そのメリット/デメリットをご紹介します。

 

・薬物療法

病院へ行くと、「社交不安障害(SAD)」と診断され、薬物療法を行うのが一般的。

保険が適用されるため比較的安価だが、効果は人それぞれであり、副作用がある、根本的解決にはならないなどのデメリットも。

 

・催眠療法

患者を催眠状態に導き、潜在意識の中にある不安や恐怖を取り除いていく療法。

信頼できる療法、カウンセラーに出会えれば効果も期待できるが、高額な割に効果が得られにくい、持続性がないなどの声も多い。

 

・森田療法

1919年(大正8年)、森田正馬により神経症に対する精神療法として創始され、心の葛藤や不安をあるがまま受け入れようとする精神療法。通院治療と入院治療がある。

 

・認知行動療法(話し方教室など)

物事の見方(認知)と行動を変える方法で、あがり症克服には最も信頼性が高いと言われている。

話し方教室では主に、成功体験を積み重ねて、人前へのマイナスイメージを取り除くという方法が行われる。

金額、改善に要する時間はまちまちである。

 

4)緊張に効果がある薬とその効能

・抗うつ薬の選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)
パキシル、デプロメール、ルボックス、ジェイゾロフトなど
セロトニンが減少するのを抑えることで、不安や恐怖などのあがりの症状を改善する効果があるとされている。

 

・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)
デパス、ソラナックス、コンスタン、ワイパックス、レキソタン、メイラックス、レスタスなど
神経の過度な興奮を抑える物質ガンマ・アミノ酪酸(GABA)の働きを高めることにより、緊張や不安をやわらげる効果があるとされている。

 

・βブロッカー(交感神経β受容体遮断薬)
インデラル、アルマール、ミケランなど
高血圧・狭心症・不整脈に用いられる薬。震えや動悸などの症状を改善する効果があるとされている。

 

・市販薬、ドリンク等
イララック、ノイホスロール、アロパノール内服液など
天然由来の生薬エキスがイライラ感や神経の高ぶりを鎮静する効果があるとされている。

人によっては、また、あがりの程度によっては、薬物による治療により症状の緩和が期待できる場合もありますが、薬は症状を一時的に抑えるものであって、根本的な解決にはならないことを前提に検討することをお勧めします。

 

5)あがり症の薬の副作用について

・SSRIの副作用

食欲不振、頭痛、吐き気、口の渇き、血圧上昇

 

・デパスの副作用

眠気、注意力、反射神経、集中力の低下

 

・インデラルの副作用

体のだるさ、めまい、ふらつき、低血圧、手足の冷えやしびれ、目の乾燥

 

・イララックの副作用

食欲不振、発疹、かゆみ、吐き気やアレルギー症状の誘発

 

なお、薬による効き目や副作用、相性は人それぞれです。

上記はあくまで参考としていただき、服用は専門医の指示に従ってください。

 

6)実際の薬の効果について

私はこれまで14,000人以上のあがり症の方を見てきましたが、そのほとんどが薬物療法を試されていました。

しかし、残念ながら、「効果があった」という話はほとんど聞きません。

「根本的に解決した」という人は皆無です。

また、当協会の講師には薬剤師もいますが、やはり薬では改善できなかったとのことでした。

私の経験でも、心療内科の通院や薬物療法は、「人前で話せない自分」「情けない自分」というコンプレックスを増長させる行為でした。

緊張を改善するどころか、やればやるほど自信を無くしていったのです。

薬物療法を否定しているわけではありません。

薬に頼りたい気持ちは痛いほどわかりますし、協会としても、効果があることなら会員様にどんどん勧めたいところですが、残念ながら薬の効果は先に述べたとおりです。

また、薬に頼らなくとも根本から改善する方法はありますので、1人で悩まず、抱え込まず、まずは講座に参加し、悩みや症状を話してほしいと思います。
病院、薬、催眠療法…何をやっても、いくら使っても治らなかった「重度のあがり症」を克服した講師が、それぞれの症状に合った、適切なトレーニング法をアドバイスいたします。
効果のほどは、14,000人以上の会員様で実証済みです!

 

from : 鳥谷 朝代

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