「みなさん、はじめまして、○○です。よろしくお願いします!」
新学期や歓送迎会、会議や会合、保護者会、町内会、習い事、ちょっとしたパーティーやコンパ
まで、老若男女誰もが避けられないパブリックスピーチ、それが「自己紹介」。
ということは、「自己紹介が苦でない」というのは、それだけで「スピーチの勝ち組」といっても過言ではありません。
司会や挨拶は、最悪、何かと理由をつけて逃げ回り、他の人の頼むことができますが、「自分の紹介」は自分にしかできないことですから、まさに「絶対避けられないスピーチ」です。
それなのに、いつどんな場面でまわってくるかわからないので、その場でとっさに考えて、結果うまくいかない人が多いのです。
自己紹介は、すべてのスピーチの基本と言われています。
たかが自己紹介、されど自己紹介。
どんな場面でも落ち着いて話せる自己紹介をマスターしましょう!
上手な自己紹介のポイントをみていきましょう!
POINT①短ければ短いほどいい!と心得る
多くの人が集まり、端から順番に自己紹介するシチュエーションで最もやっていけないのは、「長々と話す」こと。
そう、「長い自己紹介ほど迷惑なものはない」のです。
極論をいうと、「自己紹介は短ければ短いほどありがたい!」のです。
しかし、あがり症の人に限って話が長くなりがち。
頭が真っ白になって、言葉を失い、きれいに着地できないからです。
慣れないうちは、あらかじめ何を話すのか、簡潔にまとめておき、時間を計っておきましょう。
具体的にいうと、自己紹介は「1分以内」で終わらせます。
20人の会合でひとり3分の自己紹介をしたら、それだけで1時間たってしまいますよね。
参加者が多いときほど、司会者や主催者、他の参加者の立場や状況を考え、短くコンパクトに話すことを心がけましょう。
POINT②余計な前置きや言い訳は不要!ただし名前ははっきりと
ただでさえ短い持ち時間の中で、「まさか自己紹介があるとは思わず・・・」「私のような者がご指名いただき・・・」などの余分な説明や前置きをすると、話が長くなる原因になります。
話してほしいと思って指名されたのですから、過剰な遠慮も必要ありません。
挨拶、肩書き、名前等を名乗ったら、すぐに本題に入ります。
自己紹介でNGなのは、「名前が聞き取れないこと」。
あがり症の人は声が小さくハキハキと話すことができないので、名前が聞き取れないことが多いのですが、これでは、自己紹介の意味をなしません。
名前が聞き取れないと、結局、あとでもう一度確認しなくてはならず、聞き手に余分な手間をかけることになりますので、注意しましょう。
また、地名や有名人と結びつけたり、漢字でどう書くかを説明してあげると、ぐっとわかりやすくなります。
POINT③あれもこれも話さない
印象的でわかりやすい自己紹介にするポイントは、あれもこれも話さないことです。
たとえば、趣味について話す場合、「読書と映画鑑賞とゴルフです。読書は最近○○を読みまして・・・、最近観た映画は○○で・・・、ゴルフはベストスコアが○○で・・・」などといくつも並べられると、聞き手の興味は散漫になり、何ひとつ情報が入ってきません。
基本的には、1スピーチ・1エピソード。
聴衆に合わせて、一点に絞りましょう。
ありきたりのものより意外性のあるものの方が、聞き手の印象に残ります。
POINT④落ち着いて見える立ち居振る舞いとは
初対面の人に自分を印象づけるわけですから、何より大切なのは見た目や立ち居振る舞いです。
さわやかな笑顔、きりりとした姿勢、スマートな立ち振る舞いは聞き手を惹きつけます。
「ながら動作」をせず、歩く、お辞儀をするなどのひとつひとつの動作を分けて行うと、洗練された美しい印象を与えます。
POINT⑤人の話も意識して聞く
人前で話すのが苦手な人の特徴として、「人の話がまったく耳に入らない」というのがあります。
自分の番が回ってくるまでは自分のスピーチのことばかりに気をとられ、人の話には無関心、終わったあとは、自分の中で「反省会」が始まり、やはり人の話を聞かない…そういう人が多いのです。
「人の話を聞いていない」のは、態度でわかります。
下を向いてばかりいたり、無表情・無関心な態度をしていると、印象は悪くなります。
足や腕を組むのは「あなたの話は聞きたくない」という拒否のポーズととられても仕方ありません。
人が話しているときは、微笑みを持ってうなずき、関心のある態度をしましょう。
また、「意識的に聞く」行為は、待ち緊張を解消する効果もあります。
順番を待っているとき、また話し終わったあとも、人の話を意識的に聞くようにすると、印象力は上がり、緊張は下がるので、一石二鳥です!