あがり症の症状

あがり症の症状は人それぞれです。
どのような場面であがるのか、あがったときどのような症状になるのか、心身の特徴は人それぞれ異なるので、人と違う症状が出てもそれ自体は特別気にする必要はありません。
あがりの原因を解消すれば、その症状も解消されていきます。
あがり症克服協会の統計による、あがりやすいシチュエーション、緊張を感じたときに出る症状は以下のとおりです。

どんな場面で緊張を感じますか? 緊張を感じるとどんな症状が起こりますか?

あがってしまうシチュエーションについては「プレゼンテーション」が一番多いという結果になっています。
大勢の前で話す、そして他人に評価される、といった場面であることから、よりプレッシャーがかかる場面と考えられます。
緊張時の症状は、「声の震え」が圧倒的に多いようです。
緊張時にドキドキする心臓も、早くなる呼吸も、喉に近い位置にありますので、それが原因となり声の震えの症状が一番出やすいと言えるのではないでしょうか。

精神科医・医学博士 藤井英雄先生

あがったときの症状としては、交感神経系の緊張症状として、顔面蒼白・もしくは顔面紅潮・動悸・過呼吸・発汗・口内乾燥・手や足の震えなどがあります。

精神科医・医学博士 藤井英雄先生

あがったときの症状は、自分ではコントロールすることが難しい身体的な特徴として表れます。
例えば心臓の鼓動が早くなったときに、心臓の鼓動自体をゆっくりさせることはなかなか意識的にできることではありません。
しかし、あがったときでも自分の意思でコントロールしてあがりを軽減する方法はあります。
そのひとつは呼吸、もうひとつは筋肉です。その方法を身につけることで、体からもあがりを治していくことができるのです。

あがり症にはこんな症状があります

  1. 1赤面症(赤面恐怖症)

    恥ずかしいと思ったときに、カーっと顔が熱くなっていくのを感じたことがある方もいらっしゃるでしょう。
    人前で顔が赤くなる、または赤くなっているのではないかと感じることを、赤面症(赤面恐怖症)と言います。
    赤面症は顏に症状が出ることから、「全身の緊張が顔に現れている」との思いで、とてもコンプレックスに感じている方が多いのも特徴です。頬が赤くなる、耳が赤くなる、など人によって場所もそれぞれあります。

    赤面症(赤面恐怖症)
  2. 2視線恐怖症

    話しているときに、どこを見たらいいか分からないという人も多いでしょう。
    人の目を見るのが怖い、人から見られるのが怖い、といったように視線を必要以上に気にすることを視線恐怖と言います。
    日本人は特に人と目を合わせて話すことが苦手とされています。
    「怒っているのではないか」「なんとなく近寄りがたい」目を合わすとそのように感じる方も多いです。
    自分の視線が相手に不快感を与えてしまうことを恐れるといったケースもあります。

    視線恐怖症
  3. 3書痙(振戦恐怖症)

    人の前で文字を書くときに緊張して震えてしまうこと、これを書痙(しょけい)と言います。
    学校で黒板に文字を書くとき、会議でホワイトボードに文字を書くときなど、大勢の前で書くときに発症することもあれば、ホテルで記帳するとき、結婚式や葬儀で記帳するときなど、必ずしも大人数の前でなくても緊張で震えてしまうことがあるのが特徴です。
    お茶出しやグラスを持つ手が震えるのも、書痙の一種と言われています。

    書痙(振戦恐怖症)
  4. 4電話恐怖症

    職場などで電話の声を周囲に聞かれることに恐怖を感じること、これを電話恐怖症と呼んでいます。
    特に静まり返った職場で電話を取るのが苦手な方が多いです。
    周囲の人に聞かれていると意識すると、うまく話せなかったり、それ以前に、かかってきた電話に出られないといった症状があります。
    普段の業務は普通にこなしていても、うまく電話対応ができないことから、その職場で窮屈な思いをされている方もいらっしゃいます。

    電話恐怖症
  5. 5会食恐怖症

    大勢の場や1対1などでも、人と食事をすることができない方がいらっしゃいます。それを会食恐怖症と呼んでいます。
    生まれつき会食恐怖症という方は少なく、何かをきっかけにして(あるいはきっかけが重なって)発症することが多いようです。
    例えば、残さず食べなければいけない、早く食べなければいけない、楽しくおしゃべりして食べなければいけない、など、その原因となる体験はさまざまです。
    会食時の沈黙が怖いという方もいらっしゃいます。

    会食恐怖症
  6. 6吃音症

    人前で話すのが苦手な方には、吃音(きつおん)で悩んでいる方もたくさんいらっしゃいます。
    吃音とは、人前に出るとどもってしまい、うまく話せない状態になることで、吃音自体は、まだ医学的にもその原因は完全に解明されていないと言われています。
    特徴としては、一言目が出にくく、一旦一言が出ると、あとは普通に話せるという傾向があります。
    発声練習の積み重ねで改善された例はたくさんあります。

    吃音症
  7. 7多汗症

    人前に出ると、顔、脇、手などに異常に汗をかいてしまう症状、これを多汗症と言います。
    汗もまた自分ではどうにも止めることが出来ないので、「おかしく思われるのではないか」と焦り、さらにその焦りで汗をかくという悪循環に陥りがちです。
    あがり症状としての多汗症は、不安や緊張により交感神経が優位になって汗腺が活発になることが原因であるため、発汗自体を止められなくても、緊張を軽減することで防いでいく事ができます。

    多汗症

このようにあがり症の症状はさまざまです。この他にも、顔が引きつる、頭が真っ白になる、トイレが近くなる、胃が痛くなる、お腹がゆるくなる、吐き気がする、めまいがする、涙腺が緩む、などの症状が出る人もいます。
緊張によるあがり症状であれば、いずれもあがり症を克服していくことで改善すること・治していくことができます。
悩みの症状は人それぞれでも、その原因は「緊張」「不安」などに集約され共通しているのです。

あがり症って病気なの?

悩む女性

人知れずあがり症で悩んでいると「自分は病気なんじゃないか」と真剣に悩む方もたくさんいらっしゃいます。
心臓の鼓動が早い、呼吸が速い、息苦しい、体が震える、発汗するなどの症状があり、それらを体感したことがある方には分かると思いますが、決して大げさではなく、「死の恐怖」に通ずるものがあります。
あがり症が原因となり、人前に出たくないから会社に行きたくないというように社会生活に支障をきたす場合は、社交不安障害(SAD)と呼ばれることもあります。
しかし、人前で緊張すること、あがり症状が出ること自体はごく自然なことであり、「あがり症」という言葉も正式な病名ではありません。

体内で起こっていること

緊張したときの症状は表面に出るので分かりますが、その時体の中では何が起きているのでしょうか。
不安や恐怖を感じると、ノルアドレナリンという物質が多量に分泌され、交感神経が活性化されます。そうすると、心拍数や体温、血圧が上昇するため、動悸や発汗、震え、赤面などの症状が起こるのです。
動物で言うと、臨戦態勢、例えば、ライオンに囲まれたシマウマのような状況です。
身の危険を感じているので、とっさに逃げるあるいは戦うために、体が本能的に準備をしているのです。
いいパフォーマンスをするにはこの緊張が必要で、緊張自体は悪ではありません。
緊張をなくすのではなく、コントロールすることを覚えましょう。

交感神経 副交感神経
速くする 呼吸 穏やかにする
上昇させる 血圧・血糖 下降させる
消化液の分泌を抑制する 消化器 消化液の分泌を安定させる
ホルモン分泌を乱す 内分泌 ホルモン分泌を安定させる
緊張する 筋肉 弛緩する
活発にする 精神活動 リラックスする

セロトニン不足は要注意

ノルアドレナリンの分泌を抑え、心のバランスを整える役割をするのが、神経伝達物質セロトニンです。 セロトニンが不足すると、あがりやすくなるだけでなく、うつ病や不眠症になりやすいと言われています。セロトニンの分泌を促進するため、規則正しい生活、適度な運動をお勧めします。

あがり症を克服したい方へ

あがり症克服協会の講師は全員、元あがり症です。
そして私たちはみな、協会のメソッドであがり症を克服してきました。
だからこそ自信を持って言えます。
はじめから水泳が得意な人がいないように、生まれつき自転車に乗れる人がいないように、あがり症も、勉強、練習すれば克服できるものなのです。
人前での話し方はスキルであって、生まれつき上手・下手などということはありません。
一緒に楽しみながら、あがり症克服に取り組んでいきましょう!

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