あがり症の3大原因と、あがり克服法5つのポイント

2019.06.16

1.あがりは病気なのでしょうか?

このサイトにたどりついたあなたには、大勢の前で話す際、深刻なお悩みがおありなのではないでしょうか。

「声が震えて息苦しくなり、ちょっとした文章も読めない」
「手がブルブル震えて、お酌やお茶出しができない」
「足がガクガク震えて、立っているのもつらい」
「顔の赤面や硬直、大量の汗が気になる」
「頭が真っ白になり、とっさの挨拶やスピーチなんて無理」

このような人前での「あがり経験」は誰にもありえることです。

しかし、あがり症の症状は自分の中で起きていることで他人とは比べることができないため、
「人前でこんなひどい症状になるのは自分だけだ」と思い悩み、
中には病院に行ったり、薬がないか探したりする方もたくさんいらっしゃいます。

人前であがることが特別なことかというと決してそんなことはなく、
実は、日本人の8~9割以上が人前で緊張すると言われています。
あがり症克服協会の調査では、96%以上の人が人前で緊張しやすいと答えています。
この結果からも人前であがることは当たり前でごく自然なことということが分かっています。
また、あがり症は日本だけのものではありません。
「最も恐ろしいのはパブリックスピーチ」と言っているのはスピーチ上手に見える欧米人の方たちです。
そうはいっても、ひどいあがり症状が出ることに変わりはないので、誰もが「治したい」と思うもの。
あがり症にはしっかりとした原因と克服法がありますので今回はそれをお伝えしていきます。

 

2.どうしてあがってしまうのでしょうか?

次の順位は、「どんな時に緊張しますか?」というアンケート結果です。

大勢の前で話・スピーチをするとき……82.2%
初対面の人に会うとき……36.5%
新しい職場や仕事をするとき……35.6%
プレゼンや報告を行うとき……27.8%
発表会や演奏会のとき……26.7%

圧倒的に「大勢の前で話・スピーチをするとき」に緊張するという人が多い結果となっています。

なぜでしょうか?それは、ほとんどの人にとってそれが「非日常シチュエーション」だからです。

みなさんは、100人、200人を前にしてスピーチを行ったこと、ありますか?
ない方がほとんどでしょう。
それだけの人を前にして話すことはそうそうあることではないので、緊張するのは当然のことなのです。

では、単純に聞き手の人数が少ないときは緊張しないのでしょうか?

そうではありませんよね。

聞き手が数名の場合でも、あがることがあります。

例えば面接。就職活動のときに緊張した経験や、社内の昇進試験のときの面接であがってしまった経験をお持ちの方もたくさんいらっしゃるでしょう。

 

上司や取引先となどと話をするときにも緊張することはよくあることです。

それでは、どのような状況や理由で私たちはあがってしまうのか、あがりやすい3つのシチュエーションをお伝えしていきます。

 

① 場慣れをしていない

大勢の人前に出て話すこと自体が普段の生活ではあまりなく、
いざそのような機会があったときに緊張感をとても感じて、その一度のきっかけで人前に出るのが怖くなり同じような場面を避け続けてしまうため、場慣れすることがないまま人前を苦手でいる人がほとんどです。

あがり症の人に、「今までどのくらい人前でスピーチしたことがありますか」と聞いてみると、ほとんどないという方が大勢なのです。

ほとんど経験したことがないことを人前でやることになれば、緊張するのは当然のことです。
さらに、「人前で恥をかきたくない」「人に弱みを見せたくない」という”ええかっこしい”の気持ちが無意識に働いてしまうのも、緊張しやすい人の特徴です。

 

② プレッシャーを感じる

知っている人の前では緊張しないかというと、そんなことはありませんね。
むしろ、社内の上司や同僚、部下や後輩の前でこそあがってしまうという人も多くいらっしゃいます。
それは、仕事などの評価に直接響くことや、今後も付き合いが続くため恥ずかしい自分を見せたくないという気持ちが入ってくるからです。

たとえば、学校の先生。私の講座を受講して下さる先生も多くいらっしゃるのですが、児童・生徒だけの前ではあがることはないのですが、父兄参観や他の先生が相手になると途端に緊張してしまうとおっしゃいます。

話す内容が同じでも、聞き手やシチュエーションが違うとき、また人の評価が気になるときなどは緊張感が増しやすいのです。

 

③ 準備・練習不足

よく練習は嘘つかないと言いますが、それは大勢の前で話・スピーチをするときにもあてはまります。
練習によって上達することで自信がつきますが、その自信がないままでは、人前での不安は増して当然です。

しかし、緊張しやすい人に限って、準備・練習をしない人が多いのも事実。

「人前の場面を想像するだけで不安になるから、余計な練習はしたくない…」

「内容をビッチリと固めていくほど、頭が真っ白になってしまったとき困るから、原稿は考えたくない…」

そのように考えてしまう気持ちはわかりますが、練習で出来ないことは本番でも出来ないので、これでは永遠にうまく行きません。

また、「練習したけど上手くいかなかった」という方もいらっしゃいます。

そのような方にお話を伺うと、「ひとりで練習した」「原稿を黙読して丸暗記した」などとおっしゃいますが、
本番では大勢の前で、そして声を出すことになりますので、本番と大きく違うシチュエーションで練習しても、残念ながらそれは練習になりません。
それもまた「準備・練習不足」と言えます。


上記①~③のようなシチュエーションであがってしまうのですが、では、緊張する人の特徴と原因は何でしょうか?

3.あがり症の3大原因

緊張の原因は主に3つあります。


① 自意識過剰グセ

他の人よりも誰よりも、自分が一番自分を意識してしまっている状態です。

「自分が見られている」と過剰に意識するクセのある人。
「手元が注目されている」と感じると、書痙などの症状が出やすくなります。

「自分が見られている」と思っているうちは、あがります。


② ええかっこしいグセ

「人前でいいところを見せたい!」というのは誰しも思うことで悪いことではありませんが、
あまりにもその意識が強すぎると、必要以上に緊張してあがり症状が強く出てしまいます。

「失敗したらどうしよう」「恥をかきたくない」「自分をよく見せたい」と思うクセのある人です。


③ 逃げグセ

「どうしたら人前を逃げられるだろうか…」と、人前をとにかく逃げるクセのある人です。
どうすればうまく行くか、ではなく、嫌なこと苦手なことは避けて行こうとする人です。

逃げていると、ますます怖くなっていくものです。
逃げグセがあると、克服が難しくなってきます。

では、あがり症を克服するにはどうすればよいのでしょうか。

普段の生活の中で行える、また、本番直前にも行える「あがり克服法」をご紹介します。

 

4.あがり克服5つのポイント

① リラックスした体を手に入れる

緊張すると体の硬直が起こります。
あがり症の人の体はとても硬くなっていることが多いです。
特に肩や胸、のどなど上半身に力がはいってしまい、
息の通りが悪くて思うように声が出ず、次第に手足も硬直して震えがやってきます。

これを防ぐには、ストレッチを行うことが有効です。
首を左右2回ずつ回してのどの緊張を取る、肩を回して肩甲骨をほぐす、などの簡単なストレッチで構いませんので、日常的に体をほぐしてみてください。
速く動かすのではなく、ゆっくりと。
1,2,3と数えながら息を吸い、1,2,3と数えながら息を吐いて伸ばします。

ストレッチは本番前でも出来ることですのでぜひやってみてください!

② 腹式呼吸で震えない声をつくる

震えない声をつくるには、まず深く強い息を吐けるようになることです。
そのために有効なのが腹式呼吸です。
腹式呼吸は、息を吸った時に横隔膜を広げてたくさんの空気を取り込みます。
息を吐くとき(声を出すとき)は横隔膜を上げて発声します。

こちらに腹式呼吸のレッスン動画がありますのでご参照ください。

※リベラル社書籍『イラストでわかる 今日からあがらずに話せるコツ』の特典動画より引用。

大勢の前でスピーチするときは、この呼吸法を使って発声をしてみてください。
上半身に力が入らずお腹から声が出るので、落ち着きながら大きな声を出すことができます。

あがっていると息が浅くなりがちなので、段々と声も力がなくなり、次第に震えてきます。
本番中は意識してゆっくりと呼吸してみるだけでも冷静さを保てるはずです。


③ 自分が話す姿を動画撮影、客観視でチェック

本番を迎える前に自分が話している姿をスマホなどで録画して、客観的にチェックするのがお勧めです。
皆さんは自分の声を知っていますか?自分のしゃべっている姿を見たことがありますか?
出かけるときに鏡を見ない人はいないと思います。
声を聞かずに、姿を見ずに人前に出るのは、鏡を見ないで出かけるのと同じこと。
「自分の姿を見るのは恥ずかしいから見ない」では、いつまでたっても自信を持つことができません。
まず分かるのは、自分が思っているほど緊張しているようには見えない、ということ。
あがり症状は体の中で起こっていることなので、他人にはそれほど分かりません。
自分が重度だと思い込んでいたことが、実は自意識過剰だったということに気づくでしょう。
良くないところがあったら治せばいいのです。
「見るは一時の恥、見ないは一生の恥」なのです。

④ 話す目的・内容に集中する

あがり症の人は、自分の声の震えや心臓の音にばかり意識がいっていて、肝心の話す目的に意識がいっていないことがほとんどです。

「見られていることが恥ずかしい」「失敗するところは見せたくない」という自分本位の思考が先に立ってしまっているのです。

もう一度話す内容や目的をしっかりと確認して、誰のために何のために話すのかを常に意識し、この話をみなさんに聞いていただくという感謝の気持ちで話しましょう。

自身のあがりに意識が行かなくなれば、緊張は軽減されていきます。

⑤ 人とのコミュニケーションに慣れていく

あがり症≒人見知りです。広い意味での対人恐怖症です。
多くの人が集まる場面に出たら、積極的に自分から話しかけてみましょう。
また、セミナーに参加したら一番前のほうに座り、積極的に講座に参加して質問をすることも立派な人前体験です。
これらはどれも”小さな成功体験”として積み重なっていきます。
少しずつ人とのコミュニケーションに慣れていくこともあがり症克服には大変効果的です!


毎日の積み重ねが大きな成功に繋がります。

さっそくやってみてくださいね!

 

この記事を書いた人
鳥谷 朝代(asa)
一般社団法人あがり症克服協会 代表理事

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