一般社団法人あがり症克服協会 代表理事 鳥谷 朝代
株式会社スピーチ塾 代表取締役
人見知り克服協会 代表
心理カウンセラー
NHKカルチャー/朝日カルチャー/よみうりカルチャー
中日文化センター/リビングカルチャー話し方講師
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卒業(園)式と入学(園)式は、数ある学校行事の中でも、特に大切な式典です。
節目と門出を祝う晴れの場でのあいさつをお願いされたら、名誉なこととして、ぜひ引き受けたいもの。
人前で話すことに慣れていない人、緊張しやすい人にとっては、不安もあるでしょうが、しっかりとした準備と対策をすれば大丈夫。
最も大切なのは、お祝いの気持ちが相手に伝わることです。
卒業式・入学式のあいさつの書き方と話し方のポイントを押さえ、晴れの舞台にふさわしいスピーチの準備をしていきましょう。
目次
【PR】心に残る 入学式・卒業式のあいさつ(著者:鳥谷朝代)
1.子どもの心に響く スピーチの書き方
① 3段構成でバランスよく
文頭から一気に書こうとすると、なかなか筆が進まない、文章がまとまらない…という経験はありませんか。
そのようなときは、「はじめの言葉」「本題」「終わりの言葉」といったように、かたまりに分けて文章を考えましょう。
3段構成で組み立てると、全体のバランスがとりやすくなります。
② テーマを絞ってあたたかみのあるスピーチに
本題には、ついあれもこれもと話を詰め込みたくなりますが、印象に残るスピーチにするには、テーマを絞ることが大切。
まずは、伝えたいエピソードを列挙し、そこから絞っていきましょう。
エピソードを盛り込む際は、行事など子どもたちと共有している思い出や、子どもたちの成長が感じられた出来事に触れると、心に響くあたたかみのあるスピーチになります。
③ 原稿が完成したら、時間を計るのを忘れずに
子どもが集中して聞くことのできる長さは、2~3分が限界。
文字数にして600~900字程度の原稿を用意しましょう。
原稿ができたら、声に出して読み、時間を計りながら、加除修正していきます。
2.保護者にも好印象を与える スピーチの仕方
① ゆっくりはっきり話す
緊張すると、声が小さくなったり、早口になったりしがちです。
子どもたちに視線を向け、語りかけるように話しましょう。
口を大きく開け、お腹からしっかり発音することを意識すると、聞きやすいスピーチになります。
② 内容に合わせて、話すトーンを工夫する
声の大きさや話すスピードに強弱や緩急をつけることで、臨場感が生まれ、より感動的なスピーチになります。
また、間を効果的に使うことで、話し手の思いが聞き手により伝わりやすくなります。
③ 美しい立ち居振舞いで好感度UP
スピーチは指名されて立ち上がったところから始まっています。
背筋を伸ばし、堂々とした所作で、マイクの前に向かいましょう。
歩く、お辞儀をする、話すなどの動作をひとつひとつ独立して行うと、洗練された印象を与えることができます。
3.入学式・卒業式に使える四字熟語
心に残る言葉を贈るには、四字熟語を使うと効果的です。
大切な区切りのときに心に響く四字熟語を紹介します。
青雲之志(せいうんのこころざし)
雲の上青い空のように、高みに向かって成長しようとする心。
勇往邁進(ゆうおうまいしん)
勇気をもって目的に突き進むこと。
切磋琢磨(せっさたくま)
懸命に勉励して、学問などを磨き上げること。また、一つ志を持つものが、互いに励まし合い競争すること。
一期一会(いちごいちえ)
一生に一度限りの出会い。
不撓不屈(ふとうふくつ)
困難にあってもくじけないこと。
今も残る四字熟語は、それだけ昔から変わらず通じる言葉ということです。
ただ言葉の意味を伝えるだけでなくて、みなさんの思いを言葉で添えればさらに心に残る言葉になります。
思いを大切に活用してみてくださいね。
出典元:式辞・告辞・祝辞集-東京大学