あがりが重度の人、軽度の人とは?
あがりを克服できる人とできない人の違いとは?
1995年にフジテレビで放送された大人気ドラマ「王様のレストラン」で、松本幸四郎さん演じるギャルソン・千石さんと、山口智子さん演じるシェフ・しずかさんとの間に、こんなやりとりがあります。
千石)あなたには可能性がある。
しずか)ない!
千石)ある!
しずか)自分のことはよく知っています!(怒)
千石)あなたは自分のことしか知らない。でも私は100人のシェフを知っている。
私の教室にいらっしゃる受講生の方は、口を揃えて言います。
「私のあがり症は他の人より重症です。本当に治るのでしょうか?」
「他の人はあがっているように見えません。こんなにひどいのは私だけです」
皆さんはご自身のあがりしか知らないはずですから、
「他の人と比べて重症」「ひどいのは私だけ」の根拠はどこにもありませんよね。
なので、私はこう答えます。
「大丈夫。あなたは重症でも異常でもありません。
私は何万人というアガリストを知っていますから。」
人と比べようもないことなのに、「自分が一番ひどい」と思い込むのは、自意識過剰に傾いてしまっているからです。
もちろん気持ちはわかります、私も中学生の頃からずっと「世界で一番あがり症」と思っていましたから。
あがり症克服協会では、これまで25,000人以上のあがり症克服のお手伝いをしてきましたが、元々重症かどうかなんてまったく関係ありません!
克服できない人がいるとしたら、それは、「いろいろと言い訳をして、結局何もしない人」です。
「まだちょっと自信がないので、考えます…」
「仕事が忙しいので、もう少し落ち着いたら…」
「子供が小さいので…」
「自信がないからやめる」のではなく、「自信をつけるためにやる」んです。
「自信がついてから」と言う人に、真に自信がつく日は残念ながらやってきません。
自信とは、何かをやり遂げて初めて得られるものだからです。
仕事に支障をきたしているから困っているのに、その仕事を言い訳にしたら本末転倒です。
私は12年前、20分の発表を命じられたとき、人生最大のピンチだと思いましたが、
それをきっかけに生まれて初めてあがり症と真剣に向き合い、結果、長年のあがり症から脱出しました。
人生最大のピンチが、実は人生のターニングポイントだったのです。
できない理由を探したらキリがありません。
そのエネルギーで、できる方法を考えましょう!
「克服の条件」それは、「逃げない」、「言い訳しない」、「チャンスを逃さない」ことです!
from:鳥谷朝代